声優養成所に通ったら、ワークショップにも行った方がいい、って経験者の人から勧められたんだけど、そんなに役立つのかな?
ワークショップ??何だそれ?イナバから出る新しいキャットフードの名前とかか?
ちゅ〜るちゅ〜るチャオちゅ〜る〜♪って違うわ!ワークショップは声優の事を学んだりする、塾みたいなものでしょ。声優養成所が学校だとしたら。
ワークショップに行くの?
先生!そうなんです。でも、ワークショップってたくさんあってどれに参加したらいいのか分からないし、そもそも何をするのかもいまいち分からなくて。
ワークショップを有効活用することで、声優としてレベルアップができるよ。でもたくさん種類があるから、どれに参加したらいいのか迷ってしまうよね。
お、ネットで検索したら、いっぱい出てきたぞ!この中でチャオちゅ〜るを参加特典でくれるワークショップは・・・、あー意外にもないな。
じゃあその中から、自分に合ったものを探していこうか。順番に説明するね。
スポンサードリンク
声優のワークショップとは?
ワークショップとは、一言で言ってしまえば声優のためのレッスンですが、普通のレッスンと違い、声優養成所や事務所に所属していなくても受けることができます。
その種類はさまざまで、大手スクールがやっている大規模のものもあれば、声優個人がやっている小規模のものもあります。
アフレコ体験もあれば、演じ方について学ぶものもあります。
ワークショップのいいところは、多種多様な内容の中から自分で好きなものを選べるところ、そして、同じ夢を志す仲間と出会えるところです。
本格的なものだけでなく、初心者でも参加できるワークショップもあるので、積極的に活用してレベルアップをしましょう。
スポンサードリンク
声優のワークショップを選ぶ基準は?
声優のワークショップとひと口に言っても、実にさまざまな種類のものがありますが、それだけの種類があれば、当然人によって合う・合わないが出てきます。
でも、せっかく参加するなら有意義な時間にしたいですよね。
ワークショップは注意して選ばないと、時間もムダになってしまいますし、お金ももったいないです。
「このワークショップ、合わなかったな」「今日は収穫が少なかったな……」ということを避けるためにも、ここでは、以下の、3つのワークショップを選ぶ基準を、チェックする事が大事↓↓
- 「講師」で選ぶ
- 「参加者」で選ぶ
- 「ワークショップの目的」で選ぶ
という事で、上記3つを、それぞれ順番に見ていきましょう。
講師で選ぶ
ワークショップって、実は声優が開催しているものだけではないんです。
「声優のためのワークショップなんだから、声優が開催しているものが一番いいんじゃないの?」と思うかもしれませんが、実は、そうとも限らないんですね。
これは例えば、「フランス語を学ぼう」と思った時、「完全に現地のフランス人にだけ、教えてもらおう!」と考える人はどれだけいるでしょうか?
おそらく、そういう人は少数派だと思います。
多くの人は、語学スクールでフランス人から習ったり、フランス語が話せる日本人から習ったり、フランス留学に行ってきた人に教えてもらう人もいるでしょう。
このように、「フランス語を学ぶ」といっても、最適な講師は一人ではないですよね。
という事で、声優のワークショップの場合も、声優以外にも、俳優が講師だったり、現場の音響やアニメ監督が講師だったりするものもあるんです。
大切なのは、「自分が教えてほしいことを、一番よく知っている人」が講師である、ワークショップに参加することですね。
なので、声優の講師だけでなく、アニメについて詳しく知りたければアニメ監督が、声の出し方について詳しく知りたければボイストレーナーが主催しているものに参加すると、より効率よく学ぶことができますよ。
なお、声優のレッスンのやり方・内容に関しては、初心者におすすめな方法など、別記事でも紹介してるので、そちらも参考にしてみてください↓↓
参加者で選ぶ
ワークショップを有意義なものにするためには、意外にも、そのワークショップの参加者がカギになってくることがありますね。
ただ、「どんな人が参加しているのか?」なんて、実際に足を運んでみないとわからないと思いますよね?
でも、ある程度知る方法もあるんです。
それは、ワークショップのホームページやSNSを見ることです。
多くのワークショップでは、過去に開催したワークショップの写真を載せているんですね。
その写真をよく見てみてください。
特に、以下の点になどに注目してみましょう。
- 「参加人数は?」
- 「男女比は?」
- 「年齢層は?」
- 「参加者の表情は?」
例えば、初めてのワークショップで緊張する!という人は、自分と同じくらいの年齢層で、大人数(10人以上)が参加しているものに参加してみると良いでしょう。
逆に、一人ひとりにじっくり時間をかけてほしい!という人は、少人数のものを選んでみてるといいですね。
ワークショップの目的で選ぶ
声優にはありとあらゆる技術が必要であるように、ワークショップも、それに合わせて多様化しています。
発声の方法から見てくれるところもあれば、実際のアフレコを体験させてくれるところなんかも、ありますよ。
ワークショップの目的や具体的な内容は、ほとんどの場合ホームページに掲載されているので、それらをよく読んで参加しましょう。
ただ、初心者の人の場合だと、「そうはいっても、どれを選んだらいいかなんてわかんないよ!」なんていう事も、ありますよね?
そんな時は、普段、養成所のレッスンで講師に指摘されているところを思い出して、そこを改善できるような内容を選んでみましょう。
例えば、「上半身に力が入っている」と言われている人は、声の出し方や身体の使い方から学べるワークを、「演技がワンパターン」と指摘されている人は、演技について詳しく学べるワークを選んでみると、改善に繋がる可能性がありますよ。
とは言っても、やっぱり行ってみないとわからないところもあるから、気になったワークショップにはとりあえず参加してみることをおすすめするよ。
先生もそうだったんですか?
そうだね。行ってみて、「何か違うな」と思ったら、行ってみたワークショップと違うタイプのものに参加してみたりね。
違うタイプのものって?
例えば、ナレーションを得意とする声優が講師をしているワークショップに参加して、「もっと役作りついて教えてほしかったな」と感じたら、次はアニメ声優が講師をしているワークショップに参加してみるとかね。
なるほど。いくつか参加してみて、自分に合うものを探してみるのも大切なんだな。
スポンサードリンク
おすすめ!声優ワークショップ紹介【初心者編】
インターネットで調べると、本当にたくさんの声優向けワークショップがヒットしますよね。
たくさんありすぎて、どれに参加したらいいか分からない!という事もあるんじゃないでしょうか?
ここでは、その中でも特に初心者におすすめのワークショップを紹介していきますね。
スクール・養成所が主催のワークショップ
初心者の人にまず参加してみてほしいのが、大手のスクールや養成所が開催しているワークショップです。
これまでに何度も開催を重ねてきた実績もありますし、講師陣も今まで数多くの生徒を見てきているので、ワーク全体の雰囲気づくりも得意な人が多いのが特徴。
大手スクールや養成所が主催しているワークショップは、参加人数も20人~40人と比較的大人数です。
なので、「初めての参加だから、少人数だと自分も注目されるし緊張する!」という人にもおすすめ。
周りの参加者も初心者が多く、安心してワークに取り組むことができますよ。
例えば、ヒューマンアカデミーのワークショップなんかが、まさにこういった内容ですね。
声優個人によるワークショップ
声優が開いているワークショップも、初心者におすすめです。
現場の話や体験談が聞けるのはもちろんのこと、何よりも自分がやりたい仕事を実際にしている人から直接教えてもらうのは、とてもモチベーションが上がります。
その人が実際に声優になるまでの道のりを聞けば「ああ、この人にも今の私みたいな時代があったんだな」と、勇気づけられますからね。
それに、声優になるための心がけやそのために実践していたことを直接教えてもらえるのは、何にも代えられない貴重な経験になりますよ。
ぜひ一度は参加してみてください。
演出家によるワークショップ
演出家とは、作品(主に舞台)の演出を手掛ける、作品のかなめとなる人物です。
アニメやドラマの場合は、「監督」や「ディレクター」と呼ぶことの方が多いかもしれませんね。
彼らはこれまで数多くの声優と関わってきているため、その経験を活かして指導してくれます。
また、声優に必要な要素として、「作品の理解力」というものがあるんですね。
「作品の理解力」とは、以下の3つをしっかり理解し、自分なりに声で表現できる力の事です。
- 「この作品の目的は何か」
- 「このキャラクターは作品の中でどのような役割か」
- 「このセリフはキャラクターのどんな側面を表しているのか」
演出家は、作品の全体像を一番よく知っている人物ですから、作品の理解力をつけるためにはもってこいの講師といえるでしょう。
初心者には少々ハードルが高いかもしれませんが、早い段階でこの力をつけておくと、今後声優として活躍する際に大きく役に立ちますよ。
役者によるワークショップ
声優の勉強初心者からの相談でよく耳にするのは、「棒演技と指摘される」「演技のバリエーションが少ない」、というのが代表的。
このようなことで悩んでいる人は、役者が主催しているワークショップに参加することをおすすめします。
理由としては、声優の声による演技は「身体全体を使った演技ができる」ことが、前提だからです。
言い換えると、身体全体を使って表現できていないものを、声のみで表現することはできないんですね。
実際、現役の声優でも、役作りやキャラクター作りにつまづくと、実際に一度同じ動きをしてみて確認しますからね。
(「空を飛ぶ」などの非現実的な状態の場合は、できるだけそれに近い状態に身を置いて確認しています。)
そのくらい、身体を使った演技は声優にとっても大切なんです。
役者といえば全身で表現をするプロですから、演技で悩んでいる人は、役者に教えてもらうのが良いでしょう。
トレーナーによるワークショップ
トレーナーとは、「教える専門家」のことです。
世の中にはたくさんのトレーナーがいますが、声優にとって一番なじみのあるトレーナーは、ボイストレーナーでしょう。
初心者がトレーナーのワークショップに参加するメリットは、なんといっても「分かりやすい」こと。
トレーナーは教えることに長けているので、つまづいている原因からその解決方法まで、ひとつひとつ分かりやすく、丁寧に教えてくれる人が多いです。
他のワークショップに参加してみて、
「指摘が抽象的過ぎて、いまいちよく分からなかった」
「改善点は教えてくれたけど、改善策までは教えてもらえなかった」
という経験をした人は、一度トレーナーにしっかり教えてもらうことをおすすめします。
ただし、トレーナーの中にも専門分野があるんですね。
そのトレーナーがどんな分野(ボイス、身体表現、演劇メソッドなど)を得意としているのかを、ホームページなどで確認してから参加しましょう。
おすすめ!声優ワークショップ紹介【中級~上級者編】
上記のワークショップをひと通り経験して、
「自分に合うワークショップが分かってきた」
「もっと別のワークショップに参加してみたいな」
という人は、次のステップに進んでみるのがいいでしょう。
難易度は上がりますが、きっと学びの多い時間になると思いますよ。
ここでは、初級を抜けて、もっと力をつけたい人におすすめのワークショップをご紹介します。
長期で開催されているワークショップ
ワークショップというとだいたい一日で完結するものが多いですが、中には何日か連続して行われるものや、週に1回を数か月継続して行われる、長期開催のワークショップもあるんですね。
このようなワークショップでは、単発では教えられないような、より深いところまで教えてもらえます。
それに、続けて参加することで、学んだことを身体に染みこませることができますよ。
また、長期のワークショップでは時間をかけて一つの作品を作ることも多いですね。
長期的に関わることで見えてくる自分の「癖」を指摘してもらえたり、同じ夢を志す仲間との親睦も深めやすくなるのも、大きなメリット!
オーディションがあるワークショップ
ワークショップの参加者を選定するために、オーディションを実施しているところも少なくありません。
参加のハードルが高い分、その内容もレベルが高く、密度の濃いものになります。
「いいワークショップにはいい参加者が必要」と前述しましたが、このようなワークショップでは参加者は当然レベルも高いですね。
なので、「私も負けていられない!」とモチベーションが上がること間違いなし。
初心者向けに慣れてきたら、ぜひチャレンジしてみてください。
ちなみに、オーディションの際の、ボイスサンプルを探してる!という場合、別記事の、
の記事も、参考にしてみてください。
プロダクション(声優事務所)主催のワークショップ
ある程度自信がついてきたら、プロダクション(声優事務所)が主催しているワークショップに参加するのもいいでしょう。
現在、活躍している声優が受けているレッスンを体験できるのも当然メリットです。
そしてなによりも、ワークショップの成績次第では、「声優事務所に所属のチャンス」もありえます!
当然、そうなれば、晴れて「声優になった」という事です。
参加者はみな同じことを考えているので、ワークショップの緊張感も十分ですよ。
レベルアップもできて、あこがれの声優事務所にも所属できちゃうかもしれない……!
夢が膨らみますね。
その他参加前の疑問点は、遠慮なく講師に問い合わせてみてね。きっと力になってくれるから。
「わからないことはすぐ訊く!」ですね。
そうそう。ワークショップを有効活用して、確実にレベルアップしていこうね。あと、メモできるように、筆記用具は絶対忘れずに!ICレコーダーを使う場合は、必ず講師の許可を取ってね。
ICレコーダー?何に使うんですか?
講師の話を録音して、自宅で復習できるように、ICレコーダーを使えるワークショップもあるんだよ。
確かに!すぐ忘れちゃうもんな~。俺も常にメシが待ち遠しいからたくさん食い過ぎて、どのキャットフードが一番お気に入りだったか忘れちゃう事がよくあるぞ。
にゃんたろうの場合は、まずワークショップ中にご飯の事を考えない事から頑張ると良さそうだね。