あおいあおい

あいうえお、かきくけこ、さししゅ……また噛んじゃった!

にゃんたろうにゃんたろう

にゃににゅねにょ……。うわ、ダメだ!
難しいな〜!滑舌の良さって、やっぱり生まれつきなのかな?

ヒロ先生ヒロ先生

いや、生まれつきではなく、普通に良くする事はできるよ。現役の声優やアナウンサーでも、初めは滑舌が良くなかったという人は結構いるからね。

あおいあおい

そうなんですか?じゃあ、やっぱり滑舌を良くするためには、骨格矯正をしたり、専門のクリニックに通うとか?

ヒロ先生ヒロ先生

もちろんそういう人もいるけれど、滑舌は練習をすればちゃんと良くする事ができるんだよ。
じゃあ、どんな方法があるか、いろいろ紹介していこうか。

スポンサードリンク



滑舌は練習で良くする事ができる!まず意識する事は?

 
今活躍をしている声優やアナウンサーも、初めから、全員滑舌が良かったわけではありません。

 
彼らにも、何度も噛んでしまう文章があったり、どうしても発音しづらい単語があったりします。

 
中には「人より舌が長くて」「歯並びが特殊で」という理由で滑舌が悪かった人も。

 
しかし、そんな人でも多くの場合、練習をすれば滑舌は良くする事ができますよ。

 
実際に、舌が長すぎてカ行の滑舌が悪かった声優が、練習を重ねてカ行がキレイに発音できるようになった例もありますからね。

 
ただ、滑舌を良くするためには、まず大事な事として、以下の「2点」を最初に意識する事が、特に大事です。

 

滑舌を良くする為に、特に意識する事
  • 口をしっかりと動かす
  • 舌が正しい位置にあるかを意識する

 
ちなみに、

「舌が正しい位置にある」

とは、どういう事かわかりますか?

 
これは、普段意識していないかもしれませんが、アカサタナなど各「行」によって、発音するときの舌の位置って違うんですね。

 
ちなみに、滑舌が良くない人が苦手な事が多い「行」は、特に以下ですね。

 
これらは、滑舌練習をする前の基本として、よくチェックしておくのがおすすめ。

 

滑舌が良くない人が、苦手な事が多い「行」
  • 「カ行」 → 上あごの奥の方(軟口蓋)を、舌の奥で弾きながら発音する
  • 「タ行」 → 上前歯の裏の根元付近〜その上の歯茎付近、を舌先で弾きながら発音する
  • 「ナ行」 → タ行よりもやや上側で、上歯茎の裏を舌先で弾きながら発音する
  • 「ラ行」 → ナ行よりも歯茎の上側で、よりしっかり舌で弾きながら発音する。舌が歯茎についてない場合、舌ったらずな音になる。

 
という様な感じですね。

 
滑舌が苦手な人は、舌の位置を正しく持ってこれていない、またはうまくできていない為、滑舌が悪くなっている、という事は多いです。

 
なので、まずは滑舌を良くする基本として、この「舌の位置関係」から、しっかり確認してマスターしていきましょう!

 

にゃんたろうにゃんたろう

舌の位置か。かきくけこ……たちつてと……。あ、本当だ!

ヒロ先生ヒロ先生

そうそう。そうやって意識しながらね。スピードよりも正確さが大事だよ。

あおいあおい

ふーん、普段普通に喋ってるけど、舌を正しい位置に持ってきて喋るって、滑舌を良くするのに大事なんですね。

ヒロ先生ヒロ先生

この滑舌練習は現役の声優やアナウンサーでも、毎日のウォーミングアップに組み込んでいる人が多いよ。それだけ基礎でもあり、大切なんだ。

にゃんたろうにゃんたろう

なるほど、センセーありがとう!じゃあこれを踏まえて、滑舌を良くする具体的な練習も教えてくれー!

ヒロ先生ヒロ先生

そうだね。じゃあ、滑舌を良くする具体的な練習法を見ていこうか。

スポンサードリンク



今日からできる!滑舌を良くする練習法

 
という事でここからは、今日からできる滑舌を良くする練習法を、いくつか紹介していきますね。

 
今回、早口言葉など、たくさんおすすめな物があります。

 
ただまずは、前述で紹介した、舌の位置などをバッチリ頭に入れた上で、以下の練習をしていきましょう。

 
ちなみに、

滑舌以外にも、発声練習腹式呼吸などの事も知りたい!」

という場合、発声練習などどんな人でも役立つ内容なので、別記事の、

「声優の練習方法は?」

の記事も、併せてどうぞ。

 

 

回転あいうえお

 
この「回転あいうえお」は、以下のように、頭にあったひらがな次は後ろにもっていき、一息で発音します↓↓

 

あいうえお いうえおあ うえおあい えおあいう おあいうえ
かきくけこ きくけこか……

 
これをア行からワ行まで、慣れてきたら「ガ行」「キャ行」でも練習してみましょう。

 
なお、特にこの「回転あいうえお」は、前述の舌の位置がしっかりできていないと難しいです。

 
なので、舌の位置がわからなくなったら、前述の内容を復習しながらやってみましょう。

早口言葉

 
上の練習で自分のニガテな行言いにくい行を見つけたら、その行を重点的に練習することで飛躍的に滑舌を良くすることができます。

 
その時に使えるのが、おなじみ『早口言葉』

 
ただしやっぱり、むやみやたらに言えばいい、ってわけではないんですね。

 
その行を、きちんと練習できるものを選ぶことが大事になってきます。

 
という事で、以下では、特にニガテ!という人が多い行の練習用として、早口言葉を紹介しますね。

 
初めはゆっくり確実に、慣れてきたら徐々にスピードを上げて3回ずつ繰り返してみてください。

 

  • カ行

・貨客船の旅客は貨物と一緒で旅客運賃が安い
(かきゃくせんのりょかくは かもつといっしょでりょかくうんちんがやすい)

・東京特許許可局許可局長今日急遽休暇許可拒否
(とうきょうとっきょきょかきょくきょかきょくちょう きょうきゅうきょきゅうかきょかきょひ)

・この竹垣に竹立てかけたのは竹立てかけたかったから竹立てかけたのだ
(このたけがきにたけたてかけたのは たけたてかけたかったから たけたてかけたのだ)

 

  • サ行

・巣鴨駒込駒込巣鴨親鴨小鴨大鴨小鴨
(すがもこまごめこまこめすがもおやがもこがもおおがもこがも)

・新進シャンソン歌手新春シャンソンショー
(しんしんしゃんそんかしゅ しんしゅんしゃんそんしょー)

・笹原さん佐々木さん佐々三郎さん三人早速あさって誘って差し上げましょう
(ささはらさんささきさんさささぶろうさん さんにんさっそくあさってさそってさしあげましょう)

 

  • ハ行

・瀕死の使者が渋谷から日比谷まで必死に疾走した
(ひんしのししゃが しぶやからひびやまで ひっしにしっそうした)

・古栗の木の古切口
(ふるくりのきのふるきりくち)

・かえるぴょこぴょこ三ぴょこぴょこ、三ぴょこぴょこ合わせて六ぴょこぴょこ
(かえるぴょこぴょこみぴょこぴょこ、みぴょこぴょこあわせてむぴょこぴょこ)

 

  • ナ行

・灘だな、灘だな、灘なのだな
(なだだな、なだだな、なだなのだな)

・あの女の縫う布の名はなに?あの布は名のない布なの
(あのおんなのぬうぬののなはなに?あのぬのはなのないぬのなの)

・京の生鱈奈良生まな鰹、奈良の奈良漬丸奈良漬、まん丸丸々、丸奈良漬
(きょうのなまだらならなままながつお、ならのならづけ まるならづけ、まんまるまるまる まるならづけ)

 
また、これらの早口言葉がたくさん組み込まれた、『外郎売(ういろううり)』という歌舞伎の演目があります。

 
声優養成所のテキストや、テレビ局アナウンサーの教則本にも載っている有名な口上なので、滑舌を良くする練習として、ぜひチャレンジする事がおすすめですよ。

 
なお、この「外郎売」の具体的な内容については、このサイトなどが見やすいので、チェックしてみてください。

 

 

言葉を「母音」に直して練習する

 
これらの練習をして滑舌が良くなっても、どうしても言えない言葉に直面することがありますよね。

 
そんな時は、その言葉を、母音に直して練習してみましょう。

 
例えば、「なまごめなまむぎ」が言いづらい時は、一度「ああおえああうい」と発音して練習します。

 
でも、どうして母音に直すと言えるようになるのか?不思議に思いませんか?

 
その理由として、日本語は、「母音と子音の組み合わせ」からできていますよね。例えば、「な」は n+a で、「ご」は g+o という感じに。

 
で、上手く言葉が発音できない原因として、

「そもそも、母音がきちんと発音できていない」

という事が、あるんです。

 
これは、滑舌が悪い、と思って悩んでいる人にも意外と盲点だったりする事も。

 
なので、どうしても言えない言葉がある時は、母音に直してからしっかり練習すると言いやすくなったりするので、ぜひチャレンジしてみましょう。

 

あおいあおい

へー、母音に直してから練習してみるといいって、初耳!

にゃんたろうにゃんたろう

ああおえああうい、ああおえああうい、なまごめなまむぎ……確かにさっきより滑舌が良い!

ヒロ先生ヒロ先生

大切なのは、練習しながら自分が一番正しく発音できる、口の形舌の位置を見つけることだよ。
舌の長さも歯並びも、一人ひとり違うからね。

あおいあおい

はい!じゃあ今日からコツコツ練習して、目指せキレイな滑舌!

にゃんたろうにゃんたろう

オー!

ヒロ先生ヒロ先生

(….しかし、猫の口の構造で、なんでこんなにしっかり滑舌練習ができるんだろう…??)