この前、テレビで声優さんがめっちゃ大きなお屋敷に住んでいるのを見たよ。いやーあれはすごかった。
そうなの?私は本で、「声優さんはギャラが安いからアルバイトをしてる人も結構多い」って読んだけどなあ。
なんで同じ声優なのに、こんなにギャラに差があるんだろうな。
それは、声優のギャラは基本的には歩合制だからなんだ。
あ、先生。声優のギャラって歩合制なんですか。毎月お給料が決まってるってわけじゃないんですね。
そう。歩合制だと、人によって収入に大きく差が出るんだ。じゃあ今回は、声優のギャラについて、詳しく見ていこうか。
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声優のギャラは千差万別
声優のギャラは会社員とは違って、毎月決まった額が貰える訳ではないんですね。
声優のギャラは「歩合制」といって、こなした仕事の量とその内容で収入が決まります。
これは、事務所に所属していても同じですね。
つまり、仕事をこなせばこなすほど収入は増えますが、全く仕事をしなければその月の収入はゼロとなります。
そのため人によって収入に大きく差があり、一概に「声優の平均年収はこれくらい」と言えないのが現状なんですね。
仕事のオファーがたくさんある売れっ子声優であれば、1000万円単位で稼ぐ人もいるし、駆け出しの新人声優だと月に2、3万円、さらに年間の収入が50万円に満たない人も珍しくはありません。
では、声優の仕事のジャンルではどうでしょうか?
今や声優といってもアニメの仕事だけではなく、ゲームやボイスドラマなど、様々なジャンルの仕事がありますよね。
という事で、
「仕事のジャンルによる、ギャラの違い」
も説明していきますね。
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ジャンルごとの声優のギャラ
では、この章では、声優のジャンルごとのギャラを紹介していきます。
ただ、その前に、
「自分は、アニメ・ゲーム・ラジオなど、どんな仕事に向いているのか?」
「自分は、アニメならどんなキャラに向いているのか?」
「自分は、そもそも声優に向いているのか?」
などの事が気になる場合、別記事の、
の記事も、参考にしてみてください。
アニメ
声優には「ランク」があって、ランクごとにギャラが決まっているんですね。
そして、そのギャラが特にキッチリ決められているのが、アニメです。
声優は晴れて事務所に所属となると、日本俳優連合登録され、その日から3年間は一番下のランクである「ジュニア」というランクになります。
ジュニアの間3年間はギャラが一律で、30分アニメ1本でギャラは1万5千円。
そのギャラにちなんで、通称15(イチゴー)と呼ばれていますね。
これはアニメの知名度や制作予算、キャラクターなどで左右されることはなく、一律です。
例えば、ジュニアランクの新人声優が2人いたとしましょう。
新人声優Aさんは主役で、30分間ほぼ出ずっぱりです。
一方で新人声優Bさんはモブキャラ(脇役)で、30分のうち「おはよう」という一言しかセリフがありません。
それでもこの収録でのギャラは、AさんもBさんも1万5千円なんですね。
なぜなら、AさんもBさんも同じジュニアランクだからです。
また、アニメは1本のギャラが安いため、声優はジュニアの間なかなかハードな生活を強いられます。
30分のアニメのギャラが1本1万5千円なので、月に20万円をギャラで稼ごうと思うと、
20万円÷1万5千円=13.3
つまり14本はこなさなくてはなりません。
週に1回の放送のアニメなら、4本はレギュラー出演する必要があります。
新人声優でレギュラー4本は、実際なかなかハードな本数ではありますね。
で、晴れて3年が経過し、いよいよジュニアランクから昇格!となると、ギャラはイチロク(1本1万6千円)、イチナナ(1本1万7千円)とアップ。
さらにベテラン声優になると、「Aランク」となり、ギャラは最大4万5千円まで上がります。
喜ばしい事のように思われますが、実は、新人声優の中にはランクが上がることを喜べない人も。
なぜなら、アニメ作品にはあらかじめ制作予算が決まっていて、その限られた予算中でキャスティングをするんですね。
なので、制作側としては、ギャラの安い人、つまり新人声優を起用したがる傾向があります。
そのため、「ギャラが高くてもいいから、ぜひともこの人を起用したい!」という人以外は、だんだんキャスティングされなくなってきてしまいます。
つまり、ランクとギャラが上がったからといって収入が増えたり仕事が増えたりということはなく、多くの場合はその逆の現象が起きるんです。
これを避けるために、「3年経ってもジュニアランクのままでいさせてほしい」と自ら交渉する声優がいるくらいですからね。
ランクが上がっても現場に求められる声優になるためには、ジュニアの間にできるだけたくさんの作品に出て、現場の人に名前を覚えてもらうことが何よりも大切になってくるのです。
ちなみに、ランク制にはAランクのさらに上、「ノーランク」というものが存在します。
ノーランクの声優はほんのひと握りで、テレビに出ている大御所などがそうです。
ノーランクのギャラは交渉によって決まり、その金額はアニメ1本で新人声優の約10倍と言われています。
ゲーム
声優の間でも、ゲームは人気のあるお仕事ですね。
理由はいくつかあります。
まず、最近はゲームの幅が増え、ゲーム機でプレイするコンシューマーゲームだけでなく、携帯のアプリでプレイできるモバイルゲームやオンラインゲームなどが発達してますよね。
それにより、声優の活躍できる場が爆発的に増えました。
そして、ゲームのギャラはアニメとは違い、日本俳優連合で決められた規定が適用されないんですね。
そのため、ギャラは一律ではなく、ワード数で決まります。
ワード数とは、例えば、「おはよう」で1ワードです。
つまり、アニメとは違い喋れば喋るほど、メインキャラクターであればあるほど、ギャラが上がります。
実際にゲームをプレイしたことがある人はわかるかと思いますが、ひとつのゲームに収録されているセリフの量って、けっこう膨大ですよね。
「ずっと言えなかったけれど、実は君が好きなんだ」というような通常のセリフはもちろんですが、
「はっ」(驚いて息を飲む)
と、
「はっ」(ジャンプする)
でも、それぞれ1ワードとしてカウントされます。
そのためギャラは必然的に高くなり、300ワード前後のゲーム1本で大体3~5万円くらいになります。
さらに、セリフ量の多いゲームや主人公役になるとギャラはもっと多くなり、1本で20万円くらいになることも。
ゲームの収録は、声優にとってかなり割のいい仕事と言えるでしょう。
ボイスドラマ
これも近年需要が高まり、恋愛ものからファンタジー、中にはヒーリング目的のものなど、様々な種類のボイスドラマがあります。
仕事の絶対数が多いため、ほとんどの声優が経験したことのある仕事です。
ギャラに関しては、幅はありますが、1本5千~3万円くらいですね。
これも、ゲームと同じくセリフの量に大きく左右されますが。
また、ボイスドラマはCDで展開されることが多く、CDの収益の約1%がギャラとして貰えます。
例えば、1枚1,500円のCDが1000枚売れると、
1,500円 × 1,000枚 × 1% = 1万5千円
になります。
ドラマCDはギャラが比較的安く、飛ぶように売れない限りは収入源として見込むのはかなり厳しいと言えますね。
ナレーション
ナレーションは声優の中でも希望する人が多い、人気の仕事です。
声優の間でも「ナレーションの仕事をもらった」というと、とても羨ましがられます。
ナレーションの仕事はアニメやゲームとは一味違います。
演技力や声質の良さに加え、「わかりやすさ」や「正確さ」、「枠内できっちり収める技術」など、様々なスキルが要求されるため、難易度の高い仕事であると言えるでしょう。
ナレーションの仕事と一口に言っても様々で、企業PRやテレビCM、テーマパークの場内アナウンスからスーパーマーケットのアナウンスまで、実に多岐にわたっています。
その分ギャラの幅も大きく、小さなスーパーマーケットのアナウンスであれば1本数千円ですが、テレビで全国放送のCMでは、ギャラが1本100万円以上になることも。
しかし現在ナレーションの仕事現場はベテラン声優ばかりなため、新人声優が活躍するには狭き門となっています。
ラジオ
ラジオはいままで挙げた中では一番ギャラの低い仕事で、1枠の相場は大体5千円と言われています。
中には時給制の仕事もあり、1時間で数千円、というところもあります。
しかし、「では、ラジオの仕事はギャラが安いから人気がないのか」といわれると、そうでもありません。
ラジオはキャラクターや制作側からの制限が少ない分、ある程度声優自身に任されている面があり、声優の個性の見せ所でもあります。
トークが上手かったり、声優自身に強烈な個性があったりする場合は、ラジオの仕事でそれを存分に発揮することができますね。
また、アニメやゲームをしない層にもアピールすることができるため、新たなファンの獲得にも繋がりますよ。
ラジオには、ギャラ以外のメリットがたくさんあるのです。
1回ラジオに出ても、ギャラは5千円くらいなのね……。
ヘタをしたら、普通のアルバイトの方が稼げるな。
それにラジオだけじゃないけど、事務所に所属している声優は、これらのギャラから約20%の金額が事務所に手数料として差し引かれるよ。
えっ!?ここからさらに引かれるんですか?
となると、声優でやっていくには、特に最初のうちはやっぱりバイトもしなきゃだな。
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声優業だけで食べていける人は少ないからこそ、継続的に努力しよう。
先で挙げたギャラを見るとおわかりだと思いますが、声優はアニメ1本、ゲーム1本で生計を立てることは厳しい事が多いです。
現在メディアなどで活躍している声優も含め、多くの人が月に何本ものアニメ作品を収録したり、ゲーム出たりにラジオ出演したりと毎月膨大な仕事量をこなしています。
しかしこれらの仕事は、事務所に所属していれば自動的に振り分けられる訳ではなく、事務所に所属していてもオーディションによって仕事を獲得していく必要があります。
もちろんオーディションなので、落ちることもありますし、新人のうちは、むしろ落ちることの方が多いです。
そのため声優の多くはギャラに頼らず、声優の仕事以外で生計を立てています。
新人声優だと飲食店やコールセンター、会社の受付などでダブルワーカーとして働いている人をよく見かけます。
ある程度経験を詰んだ30~40代だと、演技経験を活かして舞台に出たり、事務所から離れフリーランスになって劇団を立ち上げたり、スクールの非常勤講師になったりもしますね。
声優として活躍するためには、ダブルワークで生計を立てつつ、日々声優としての訓練を怠らず、夢を諦めない根気が大事ですよ。
声優になる為にベストな進路は?
ちなみに、声優になるためには、まずは「声優養成所」に通う必要があり、それが一般的に一番近道なんですね。
なので、もしあなたが、声優になりたいけどまだ声優養成所に通っていない、という場合は、これは絶対に養成所に通う事をおすすめします。
「じゃあ、声優養成所はどこがおすすめなの??」
という事が気になる場合、個人的には、
「日本ナレーション演技研究所」通称「日ナレ」
がおすすめですね。
というのも、日ナレは大手声優事務所が運営していて、卒業生も、以下の様に、活躍している有名声優さんが多いんですね↓↓
- 植田佳奈さん
- 梶裕貴さん
- 内田真礼さん
- 内田雄馬さん
- 小澤亜季さん
- 大西沙織さん
授業内容も、段階制なので、初心者もわかりやすい授業だし、全国にあって通いやすいので、個人的におすすめの養成所ですね。
なお、日ナレに限らず、声優養成所が気になった場合、
「無料の資料請求」をする事が、まず大切です。
特に、日ナレの資料には、
卒業生の有名声優さんからの、声優を目指す上でのアドバイスやインタビューなど、ホームページにはない、声優を目指す上で、とても役立つ事も書いてあります。
なので、無料の資料請求をしてみて、自分に合うかも含め、しっかり確認しておくのは大事なので、気になった場合は是非チェックしてみてください↓↓
「事務所に所属して、声優になったら安心」じゃないのね。
むしろ事務所に入ってからの方が、勝負だな。
そうだね。でも、これは今活躍している声優はみんな必ず通ってきた道なんだ。華やかに見える業界だけど、実はみんなコツコツ努力しているんだよ。
売れっ子声優に近道なし、ですね。私も頑張らなきゃ!
目指せ、生涯現役声優!